自己破産・債務整理と信用情報|いつまで影響する?
2026/11/06
自己破産は、多重債務に苦しむ方が法的に借金を免除され、新たなスタートを切るための重要な手続きです。
しかし、自己破産をすると信用情報機関に登録され、
その影響から一定期間はクレジットカードの発行やローンの審査が難しくなることがあります。
一般的に「ブラックリスト」と呼ばれるものは公式なリストではなく、
信用情報に事故情報が記録されることでいわゆる信用度が低下する状態を指します。
多くいただくご相談が「信用情報(いわゆるブラックリスト)はどうなるのか」
「いつからカードが作れるのか」という点です。
1.信用情報機関は3つある
信用情報とは、クレジットカードやローンの契約内容、返済状況などを記録した情報です。これを管理しているのが「信用情報機関」で、日本には主に次の3機関があります。
①CIC(株式会社シー・アイ・シー)
②JICC(株式会社日本信用情報機構)
③KSC(全国銀行個人信用情報センター)
実は、「ブラックリスト」という名前の名簿は存在しません。各機関に、延滞や債務整理の事実を含む契約・返済の記録が登録されており、加盟会社が審査の際に照会するものです。この情報が登録されている状態だと、さまざま不利益があるのでブラックリストと呼ばれています。
2.自分の信用情報は「開示請求」で確認できる
信用情報は、本人であれば各機関に開示を請求して確認できます。延滞の有無や時期、などの事実が登録されているかどうかなどを、自分の目で確かめられます。
方法は機関ごとに異なりますが、現在はインターネットやスマートフォンからの申込みが中心で、手数料がかかります。登録されている内容は一人ひとり異なるため、「いつ頃カードの審査に通りそうか」を考える前に、まず開示を受けて現状を把握することが参考になります。なお、開示は機関ごとに行うため、3機関それぞれに請求する必要があります。
もっとも、情報を把握したからといって、各クレジットカード会社などがどのようにその情報を利用して審査しているのかまではわからないです。
3.登録はいつ消えるのか
債務整理をすると、その事実が信用情報機関に登録されます。
登録は永久に残るわけではなく、一定期間が経過すると削除されます。
期間は機関や情報の種類によって異なり、おおむね次のとおりです。
①CIC(株式会社シー・アイ・シー):債務整理や自己破産の終了後5年程と言われています。
②JICC(株式会社日本信用情報機構) :債務整理や自己破産の終了後5年程と言われています。
③KSC(全国銀行個人信用情報センター):破産手続開始決定等に関する官報情報は、7年を超えない期間とされています。
「自己破産や任意整理が終わってから5年ほどで消える」とよく言われますが、
これは主にCIC・JICCを念頭に置いた目安です。
銀行系のKSCについては、自己破産の場合は5年より長く残る場合があります。
いつから期間を計算するのかも機関ごとに異なります。
任意整理の場合は官報に掲載されないため、KSCの官報情報の対象にはなりません。
ただし、債務整理の対象とした債権者が加盟している機関には、その事実が登録されます。
4.登録が残っていると何が難しくなるのか
信用情報に債務整理の事実が登録されている間は、次のような場面で影響・支障が出る可能性があります。
・新たなクレジットカードの作成
・住宅ローン、自動車ローン、カードローンなどの融資
・信販会社の保証を伴う契約
もっとも、「登録が残っている間は必ず作れない」とまでは言い切れないのが難しいところです。
実際に、登録期間中でもカードが発行された方はいらっしゃいます。
信用情報はあくまで審査の一資料であり、最終的に発行するかどうかはカード会社などの判断だからです。
ただ、一般的には審査に通りにくくなることが予想されるため、
「作れる可能性はあるが、期待しすぎないほうがよい」というのが現実的な見方です。
かといって、むやみに様々なクレジットカード発行を申し込んだりすると逆効果になるので避けたほうがよいです。
5.携帯電話の分割購入にも影響があり得る
スマートフォン本体を分割払いで購入する場合、その代金は割賦契約(実質的には信用供与)にあたります。
正確には違いますが、いわばお金を借りて先に端末を購入し、あとから返済しているようなイメージです。
そのため、信用情報の照会を受けることがあります。
信用情報に債務整理の登録が残っている間は、端末の分割払いが認められない場合があります。
その場合でも、一括払いで購入する、中古端末やSIMフリー端末を利用する、といった方法で通信回線自体は利用できることが多いようです。
ただし、取扱いは事業者によって異なるため、契約前に確認が必要です。
6.「信用情報を早く消します」という業者に注意
インターネットなどで、「お金を払えば信用情報を早く消せる」「ブラックリストから削除します」といった広告で依頼者を募る業者がいます。
結論から言うと、正しく登録された信用情報を、料金を払って早く消す方法はないでしょう。登録期間が過ぎれば削除されるのが原則であり、期間内に特別な手続きで消すことはできません。このような業者に依頼しても、料金を支払うだけで何も変わらないおそれがあるので注意が必要です。
誤った登録や、すでに期限が過ぎているのに残っている登録であれば、各機関に訂正や削除を求めることはできます。しかしそれは、本人が機関に申し出れば足りることです。高額な費用を支払う必要はありません。
また、弁護士や認定司法書士以外の者が、報酬を得る目的で債務整理に関する交渉などを行うことは、法律上問題となる場合があります。少しでも不審に感じたら、利用する前に、弁護士に相談してください。
7.まとめ
信用情報機関はCIC、JICC、KSCの3つの機関があり、それぞれ登録の内容や期間が異なります。
本人は各機関に開示請求をして、登録内容を確認できます。
登録期間はCIC・JICCが5年、KSCの官報情報(自己破産)は7年を超えない期間というのが目安です。
登録が残っている間は、カード作成や融資、携帯の分割購入が難しくなることが多いものの、最終的には各社の判断です。
「信用情報を早く消す」という業者を利用しても、消すことはできません。
債務整理は、借金の負担を軽くして生活を立て直すための制度です。
信用情報への登録がされることを懸念して債務整理を後回しにしても、生活再建に良いことはないと思います。
信用情報への影響を理由にためらっている方も、困った場合はお早めにまずは弁護士に相談して、
ご自身の状況に合った方法を検討してみてください。
無料相談を利用して心配ごとを解決してください。
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